一般的に成年後見といえば法定後見制度を説明されるため、任意後見契約が周知されていません。

そのため、任意後見制度についてわかりづらいとか、法定後見との違いがよくわからないと仰る方が多くいます。

いくつか、ポイントを挙げておきたいと思いますので、参考にしてください。

任意後見契約を締結しても、後見は開始していない

任意後見契約を結んでも、まだ本人の判断能力が衰えていなければ、後見は開始していません

契約を結んで、後見が開始するまで待機している期間です。

本人の判断能力が低下し、家庭裁判所に後見開始の審判を申し立て、後見監督人(任意後見人を監督する者)が選任されて初めて、後見が開始します。

委任契約を有効に使う

上記のように後見開始まで長い期間がある場合には、本人と後見人候補者の関わりがありません。

下手をすれば、数年以上会ってもいない後見人が選任されることがあります。

そのため、見守り契約(後述)や移行型任意後見契約を結び、本人と後見人候補者との関係を保っておくことが多いです。

任意後見人は、死後の手続は行えない

後見制度全般について言えますが、後見人は本人の生存中の制度であるため、死後の手続(相続等)については権限がありません

もし、死後の手続まで依頼したければ、後述の死後事務委任契約を結んでおく必要があります。

この点、法定後見制度では死後事務を依頼できないため、任意後見のメリットと言えるでしょう。