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「家族信託Q&A」の記事一覧

Q 専門職の方に信託を監督してほしいのですが?

現在(2018年)の法では、民事信託の受託者を、専門職が引き受けることはできません。 業として行うには、監督官庁の免許が必要です。 信託銀行等しかクリアできない、厳しい基準だからです。 そのため、行政書士や司法書士等の専門職が関与するとすれば、信託監督人、受益者代理人などでの関与になるでしょう。 信託監督人は、信託全体を監督する役割を担います。 これに対し、受益者代理人は受益者の利益を守るために代理する者です。 どちらを選ぶかは、制度設計の際にお考えになればよろしいでしょう。 また、信託に関する事務処理を専門職に依頼することもできます。 受託者によっては、会計処理や各種書類作成が苦手であったり、何らかの事情で難しかったりする場合があるでしょう。

Q 信託を使えば、債権者に財産を差し押さえられないと聞きました?

信託の倒産隔離機能のことを、仰っていると思います。 信託した財産は、委託者の物ではなく、受託者の物でもなくなります。 そのため、例えば、会社社長である委託者が財産を信託した場合、後に委託者が破産しても、債権者が信託財産を差押えられないのが原則です。 信託財産は誰の責任財産でもなくなっています。受益者の利益を守る信託制度の目的上、当然の帰結です。 しかし、この倒産隔離機能を悪用して、債権者の追及を逃れる者が出てくる可能性があります。 そこで、法は債権者の利益を守るため、信託行為の取消権行使を認めています。

Q 受託者は誰がなるほうが良いでしょうか?

原則として、誰でもなれます。 しかし、業として信託を行うには国から免許を受けなければいけません。 そのため、民事信託ではほとんどのケースで受託者は親族です。 ただし、受託者は他者の財産を預かり、管理及び運用する責務を担います。 未成年者や被後見人・被保佐人は判断能力が十分ではありませんので、受託者として適正がないと考えられます。 また、親族の一人が受託者だと、他の親族が監督するのに親族関係が悪くなる、遠慮してしまう等の事情が見られるケースがあります。 その場合は、信託監督人、受益者代理人に行政書士や司法書士などの専門職を選任すればよいでしょう。 活用できるところでは、上手く専門家を活用することで信託が盤石なものとなります。

Q 受託者はだれを選べばいいのですか?

民事信託の受託者のほとんどは、親族がなっています。 というのも、信託を業として行うには免許が必要で、信託銀行等しか取得が困難なほど要件が厳しいためです。 行政書士や司法書士、弁護士といった専門職が適任だとは思いますが、免許がないため業として信託を受任することはできません。 現状では、信頼できる親族や友人の中から選ぶのが妥当でしょう。 ただし、受託者が業務を正当に行っているか否かを、受益者代理人や信託監督人を定めて監督するように仕組みを整えます。 例えば、信託監督人であれば上記専門職でも受任は可能と考えられますので、信託が機能するかどうかのチェック機能として専門職を活用するとよいでしょう。 実際に、信託監督人に行政書士や弁護士などが選任されているケースがあるようです。

Q 信託の依頼で多いケースはどのようなものですか?

一番多いのは、認知症に備えて信託を使うケースです。 事例でも記載していますが、認知症になると後見制度を利用しない限り、財産処分ができません。 特に不動産を売却できるようにしたいというニーズが、多いです。   次に、二次相続対策です。 配偶者の親族に財産を相続させるのは嫌なので、自身の直系卑属に財産がわたっていくように信託を設定するケースです。 例えば再婚された方であれば、一次相続は配偶者、二次相続の際は前妻との間の子に相続させたいような例になります。   最後に、今後伸びるニースとして、事業承継対策があります。 日本の中小企業の経営者の平均年齢が60歳に近くなっていますので、事業承継で信託を使うメリットが大きくなっていくでしょう。

Q 信託できる財産はどのようなものですか?

信託できる財産は、金銭的価値のあるものです。 現金や不動産、株式などの有価証券、債権などが該当します。 他に、自動車や骨とう品などの動産も、信託できます。 反対に、借金など債務は信託できません。 ただし、抵当権付きで返済義務のある不動産を引き受けるなど、債務引き受の形でなら信託できます。 難しければ、原則債務は信託できないと覚えておいてください。

Q 自分自身に信託できると聞きましたが?

はい、可能です。 委託者が自分自身を受託者として、信託を設定するケースです。 どういう意味があるのかわからないと思われるかもしれませんが、例えば、子供に財産を贈与したいが管理能力に乏しい場合に、自分が財産を従来通りに管理しながら子供を受益者とするようなケースがあります。 これを、自己信託を言います。 自己信託は、委託者も受託者も自分ですから、契約行為ができません。 法が定める方法によって、信託の内容を受益者に通知して信託の効力が発生します。

Q 信託は成年後見制度より優れている制度ですか?

報道などで信託は万能、成年後見制度は使い勝手が悪いなどと言われているために、世間一般に誤解が生まれているようです。 信託と成年後見制度は別の制度であり、優劣で論じるものではありません。 両制度はそれぞれの欠点を補完しあう関係といってもよいでしょう。 というのも、信託は財産管理の制度です。 成年後見制度のように身上監護機能がありません。 また、介護施設の契約代理のような事務処理も想定されていません。 しかし、財産管理においては、成年後見制度は財産保全が原則ですが、信託であれば積極的運用も可能です。 誰に財産を譲るかなど、財産承継機能においても、委託者の目的を実現できる可能性が高いです。 財産争いを防ぐ、事業承継を行う等の場面においては、信託が力を発揮します。 そのため、両者を上手く活用することで、自身の財産を守り、自分らしい生活も守れると考えます。

Q 信託を使うと、将来裁判で負けるかもしれないと聞きました?

平成18年に新しい信託制度が施行され、まだそれほど家族信託は活用されていません。 皆が関心を持っているが、どう使ったらいいのか、各専門職が作成するオリジナリティある信託契約が将来的に有効かどうかの結論が、出ていない状況です。 つまり、新しい制度ですので裁判例が少ないのです。 判例が確立していない信託契約については、何か問題が起こった際には裁判で解決することになります。 したがって、表題のご質問は、まだ判例が確立していないという意味でしょう。 ただし、信託法の趣旨に対応した信託契約が、そうそう訴訟で否定されるわけではありません。 適法で、公序良俗に反しない信託契約であれば、裁判所も概ね認めてくれるでしょう。 必要以上に恐れて、制度の利用を躊躇うよりも、自身や家族にとってより良い信託制度の活用を目指すべきでしょう。

Q 信託をすると他人に内容が知られてしまうと聞きましたが?

信託契約については、公正証書で行うのが一般的です。 内容が他人に簡単に知られてしまうという状況は、考えにくいです。 利害関係人のみが見られるのが、原則です。 おそらくは、信託登記のことを誰かから聞かれたのだと思います。 信託登記は不動産登記ですから、法務局に行けば誰でも登記事項証明書を請求して取得できます。 登記事項証明書には信託の関係者や財産の内容が記載されていますので、それをもって知られてしまうと考える方もいるでしょう。 そのため、不動産が絡んだ信託については、登記によって内容が知られてしまうリスクを抱えています。