信託の特徴である、所有権を移転させることで、事業用の不動産や株式を後継者に引き継ぐことができます。
通常の相続であれば、不動産は価値が大きいことが多いため、売却などをせざるを得ません。
事業用の土地や建物まで売却するとなると、事業の継続が困難になる状況も考えられます。
また、株式についても後継者以外のものが相続すると、重要な会社の意思決定に支障を及ぼします。
その点、所有権自体を移転していると、上記のような心配はなくなります。
しかし、例えば株式の受益権を後継者以外の相続人候補者が得た場合には事業主生前だと贈与税が掛かります。
事業承継に信託は有効ですが、メリット・デメリットを把握して一番良いスキームを作っていくことが肝心です。